トーマの部屋 ルナリアン

巷では、かぐや殿下と呼ばれている。なぜか地球に降りて音楽を作っていた月面人。

忠恕

昔。
いとことレストランに行ったとき、隣の席で、ジュースをクラッシュしてる人がいた。
一斉に視線が集まる。
誰も、手伝おうとしない。
だけど、みんな見ている。
笑っている。

いとこが言った
「見ないようにしないと・・・かわいそうでしょ?」
衝撃的な言葉だった。
こぼしたことがかわいそうなのではなく、
不幸を注目されていることがかわいそうなのだ。
かわいそうにしているのは、自分自身だった。

それから、同じ状況になるたび、その言葉を思い出さないときは無かった。
10年以上も生き続いている言葉。
野次馬と化す時、見ている自分が痛い。

人間は、他人の不幸をあざ笑う。
ミス、事故、死 それは避けることのできない定めかもしれない。
だから、笑って不幸にしてはいけない。
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